起業時の節税には二種類ある
個人事業を始めるにしろ
会社を設立するにしろ
多くの方は起業に際し、節税に関心を持っています。
節税とは
法に定める範囲で税額の負担を抑えることを言いますが
大きく二つに分かれると思います。
一つは
会社設立による青色申告や生命保険の活用といった制度的な部分です。
もう一つは
レシートの保管などの事業主の方の努力による部分です。
会社設立による節税 1~10
会社設立による節税は下記のように10個ほどあります。
①株の損失も相殺して節税
個人では、株の運用で損失が出たら、
本業の利益と相殺できませんが、
起業したら法人では相殺して節税できます。
②青色欠損金の10年間の繰越しで節税
起業したら青色申告すれば赤字を繰り越して節税できます。
個人事業では純損失の繰り越しは3年しかできませんが、
法人では青色欠損金を10年間繰り越して節税できます。
③出張手当で節税
起業したら出張手当を検討してはいかがでしょうか?
経営者が出張に行ったら、出張手当で節税できます。
出張手当は法人では損金となり、受け取った個人では非課税となります。
④社宅家賃で節税
起業したら社宅も検討しましょう。
社長の住まいを会社の名義で借りて節税します。
もっとも、社長は一定額以上の家賃を会社に支払う必要があるので、
ご注意ください。
⑤給与所得控除で節税
個人で所得税の確定申告をすると、
所得が700万円あった場合
974,000円の所得税を納めることになります。
会社を設立し、会社の利益700万円から自分の給与をとったとすると、
給与収入からさらに給与所得控除がひけ
592,500円の所得税を納めることになります。
会社設立後は役員報酬を取ることで所得税の節税ができます。
⑥保険の活用で節税
所得税の場合、平成24年1月1日の契約から
「一般生命保険料控除」「個人年金保険料控除」に加え
「介護医療保険料控除」が新設され
最大12万円までしか所得から引けません。
しかし、法人の場合、掛け捨て部分に関しては
こうしたしばりはありません。
起業したら保険を活用して節税しましょう。
⑦消費税の免除で節税
会社設立の相談を受けていて、
設立1期目、2期目は消費税がかからないと
思っているかたは多いです。
一定の要件に該当すると
思わぬ落とし穴にはまる可能性がありますが
多くの会社は消費税免除で節税になります。
⑧中古車の購入で節税
乗用車の耐用年数は新車の場合、6年です。
一方、4年落ちの中古者の場合、2年です。
新車を買ったら6年に分けて経費に計上しなければならないため、
2年に分ける中古車よりも1年あたりの経費が少なくなります。
そのため、4年落ちの中古車の場合、1年あたりの経費の計上額が
新車よりも多くなるため、節税が可能となります。
起業したら車両が経費に落ちて節税できるかどうか
検討しましょう。
⑨30万円未満の備品で節税
青色申告している中小企業が30万円未満の備品などを買った場合
合計300万円までは一度に損金となり節税となります。
適用要件は、確定申告書等に少額減価償却資産の取得価額に関する明細書
(別表16(7))を添付して申告するだけなので、難しいものではありません。
⑩小規模企業共済で節税
小規模企業共済とは、
掛け金が社長の所得税・住民税の節税となり、
将来の退職金や年金の財源となるものです。
節税しながら、貯蓄もできるようなイメージです。
設立したばかりの小さな会社であれば、概ね当てはまると思います。
個人事業主として起業した場合の節税対策にもなります。
詳しくは、中小機構にお問い合わせください。
事業主のかたの努力による節税 11~13
起業と同時に会計事務所と
契約する方もいると思いますが
決算が近くなって書類をどっさり持って行っても
会計事務所側としては節税の提案よりも
税務申告をどうにか切り抜けることが優先されます。
そのため
会計事務所を使って節税するには
日常的に以下のような習慣を身に着けるといいと思います。
⑪レシートを月ごとに保管しておく。
起業してから税金がたくさん出るかたの多くは
レシートの保管がルーズなために
本来は経費になる支出が帳簿に反映されないケースが目立ちます。
経験上、レシートの保管を
1年分まとめて管理する会社より
1月ごとにまとめて管理する会社のほうが
余計な税金を払っていません。
2019年4月に開業する場合であれば
クリアファイルを使い
4月分は4月分とファイルごとに保管しておくだけでも違います。
毎月、クリアファイルに保管して
決算期に会計事務所に渡せばOKです。
レシートのもれをなくすだけでも節税となります。
⑫通帳に支払先をメモする。
会計事務所に仕事を依頼すると
通帳のコピーなどを渡すことがあるかと思いますが
その際は支払記録に支払先をメモしましょう。
通帳のコピーが会計事務所の職員に渡る際
支払記録を見て、職員が思い浮かべるのは
経費になる支出かどうかです。
支払先に何も記載がないと
仮払金などで処理され経費にならないことがあります。
良心的な会計事務所なら
経費かどうかを事業主の方に逐一確認してくれますが
そうでない場合
いったん仮払金で処理されて何年も繰越すこともあります。
職員に誤解がないように
どういった内容の支出なのか
支払先くらいはメモしたほうが節税になる可能性が高いです。
⑬定期的に試算表をチェックする。
起業してから
予想外に利益が出そうな場合など
会計事務所に試算表を定期的に作成してもらうことで
決算までに様々な節税対策を打つことができます。
起業時の節税:まとめ
起業時に節税するには
様々な制度の適用と同時に
納税する側の自助努力も必要です。
起業時の節税が気になる方は、お気軽にお問い合わせください。
起業相談、節税相談は一切、無料です。