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2019.12.31
税理士交代をむやみにすすめない理由

税理士交代をむやみにすすめない理由

都会では田舎に比べると

税理士が多いためか

税理士交代も頻繁に行われるようです。

もっとも税理士交代は

むやみにしないほうがいいでしょう。

目次

・税理士交代の理由はひとつだけ

・税理士交代のタイミング

・税理士交代の際に必要な書類

・税理士交代のメリット

・税理士交代のデメリット

・税理士交代はむやみにしないほうがいい

・税理士交代の理由はひとつだけ

税理士交代の理由はひとつだけです。

税理士とのコミュケーション不足です。

税理士とのコミュニケーション不足が

決算内容についての理解に相違をもたらし

税理士と関与先の不和につながります。

税理士とのコミュニケーション不足となるのは

税理士の側で

積極的に連絡をとろうとしていないか

関与先がまったく連絡がとれないか

のいずれかに重心が置かれます。

多くの税理士は

関与先に対し

必要な連絡はとっているはずですが

関与先のなかには

半年間、税理士からの

メール、電話、FAX、手紙、LINEの

いずれにも反応しない方もいます。

こうした場合

税理士として

源泉所得税の納付や決算内容に関し

必要な確認事項が取れないので

結果的に関与先に不利益を与えてしまいます。

税理士とのコミュニケーション不足というとき

税理士に否がある場合もあります。

税理士事務所の生産性を上げるため

関与先への訪問の回数を減らしたり

電話の回数を減らすこともあります。

関与先のなかには

税理士が定期的に訪問することや

何度も連絡をくれることを

当然と思っているかたもいますが

税理士事務所側としては

1日に何度も職員で関与先に電話をさせることは

相応の負担を強いられていると思います。

税理士の仕事は

関与先とのコミュニケーション不足さえ

なければ基本的に問題なく

すんでしまうものばかりです。

ときどき

顧問税理士が融資の相談にのってくれなくて

別の税理士を探す方もいますが

その顧問税理士に

本当に融資の相談は、無理かどうか

確認していないこともあると思います。

よほど横柄な税理士はともかく

普通の税理士なら

関与先の相談に対し

一定の方向性を共有できるはずです。

・税理士交代のタイミング

とはいうものの

税理士を交代する場合

タイミングが重要です。

税理士交代のタイミングは

原則自由ですが

税理士が死亡した場合や

税理士が遠くの土地へ引っ越した場合などを除き

代表者の交代する際か

決算後が一般的です。

税理士交代のタイミング①代表者の交代

税理士交代は

会社の代表者の交代の際によくおきます。

会社の代表が

親族や第三者に代わるときなどは

税理士も交代してしまうことがよくあります。

代表者が交代する際に

税理士も交代する場合

新しい税理士には

年齢や場所が近い税理士が選ばれる傾向にあります。

経営者が税理士に求めるのは

年齢や場所以外にも

価値観が合うのかどうかといった

税理士との近さです。

代表者が交代する際は

こうした近さをもつ

税理士に交代したいという思いが強いのでしょう。

税理士交代のタイミング②決算後

税理士交代は

決算後にもよく起きます。

決算後はどの会社も

事業年度が新しくなります。

心機一転

これまでの税理士とのしがらみを断ち切り

新しい事業年度から

新しい税理士と付き合いたいと

思っている方も多いと思います。

・税理士交代の際に必要な書類

税理士交代の際に必要な主な書類は

以下のようなものです。

・過去3期分の総勘定元帳

・過去3期分の決算書、申告書

・過去3期分の現徴収簿

・会社設立時からの登記簿、定款、臨時株主総会議事録等

過去3期分の書類としたのは

税理士交代の直後に

税務調査が入った場合などを想定してのことです。

・税理士交代のメリット

税理士交代のメリットとして

よく聞くのは

税理士への業務の評価ではなく

税理士の人柄の評価です。

・以前の税理士に比べ横柄ではない

・以前の税理士に比べ親切

といった以外にも

融資や補助金の相談にのってくれるなど

税理士の業務への評価も

あるかもしれませんが

その税理士の業務の正当な評価は

税務署や他の税理士にしかできません。

もっとも

税理士の人柄といっても

千差万別ですし

税理士の人柄の解釈も

千差万別である以上

税理士交代の際は

人柄のいい税理士に当たるかどうかは

運次第です。

・税理士交代のデメリット

税理士交代のデメリットは

税理士交代のメリットと異なり

税理士の人柄というより

税理士の業務とつながるようです。

税理士の業務は

だいたいどこも同じですが

決算書の勘定科目の使い方や

訪問の際の滞在時間といった

細かいことは税理士により異なります。

税理士交代当初は

こうした細かい違いが

違和感となります。

ときに金融機関が融資の審査の際に

勘定科目の使い方の違いが

以前の税理士と異なる点を指摘し

審査が長引くことなどもあります。

また、税理士交代にともない

以前の税理士事務所からの

資料の引継ぎなどが煩雑になることもあります。

・税理士交代はむやみにしないほうがいい

このコラムは

税理士の交代をむやみに

すすめるものではありません。

税理士の交代は

税理士が死亡する場合などを除き

むやみにしても

以前より人柄のいい税理士が

やってきた。くらいのメリットです。

それくらいのメリットであれば

現在、付き合っている

税理士とコミュニケーションをよくとり

その力を最大限

発揮させるほうが

コスパはいいと思います。

それでもコスパにあわない場合は

税理士交代もやむをえませんが

税理士も人間ですし

長い間、付き合っていれば

少しくらいの不満はでてきます。

こうした点は

税理士との関係も

夫婦関係と似ているのかもしれません。

そのため、安易に

他の税理士への浮気をしないほうが

結果的にはいいと考えています。

 

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