AIによって、会計帳簿の仕訳や
創業計画書の文章の作成などが、自動でできる一方
それらのチェックを手動で行う税理士の重要度は
変わりません。
目次
AI時代でも変わらない税理士の重要度:会計業務
AI時代でも変わらない税理士の重要度:創業融資
AI時代でも変わらない税理士の重要度:おわりに
AIで仕訳が自動入力できること自体は、とても便利なものです。
とりわけ、売上や経費がその日に、発生し、その日に入金される商売などでは
こうした機能は、重宝します。
ただ、売上が発生してから、45日後に入金される場合などでは
決算時に手動で、売掛金を集計する必要があります。
また、社長が個人で立て替えた経費が数か月以上、累積した場合などでは
立替経費をどこかのタイミングで手動で、精算する必要があります。
税理士は、記帳代行だけではなく、こうした手動で行う業務を
決算整理を通じて、日常的に行っています。
そのため、AI時代にあっても、正確な会計帳簿を作成するためには
まだまだ税理士は、重要な役割を持っていると言えます。
日本政策金融公庫の創業融資の際も
AIに創業計画書の文言の候補をあげてもらうことができますが
創業融資の審査をするのは、日本政策金融公庫の職員です。
日本政策金融公庫の職員は、長年、人の書いてきた文言を審査しているため
AIの文言に対しても、敏感です。
もちろん、AIに創業計画書の文言の候補をあげてもらうこと自体が悪いのではありませんが
AIにヒントをもらいつつ、自分の言葉で、創業計画書を作成できるように
サポートすることも、創業融資の相談を受けた税理士の役割です。
AIが得意なのは、パターン認識と自動化ですが
税理士として、日常的に接する会計業務や、創業融資のサポートでは
経済取引をするのも融資審査をするのも、人です。
人の行動や判断は、必ずしも、毎回同じパターンではありません。
あるときは、売掛金が、極端に少なくなることもありますし
あるときは、融資の審査が、極端に甘くなるときもあります。
こうしたパターン認識と自動化の及ばないところで
税理士は、今後も重要な役割を果たすと思います。