税理士が怖いと思うときについて
関与先と同業者の立場から
個人的な見解をまとめてみました。
目次
・税理士が怖いと思うとき:関与先の立場から
・税理士が怖いと思うとき:同業者の立場から
・税理士が怖いと思うとき:まとめ
ときどき、関与先から
前の税理士は、怖かったという話を聞きます。
・前の税理士は、まったく話を聞いてくれなかった。
・前の税理士は、高圧的だった。
などです。
もっとも、それは、その関与先から見た
その税理士の印象であって
実際、前の税理士が作成した決算書などを見ると
非常によくできていると感心することもあるので
怖いと思われる税理士でありながら
仕事をしっかりする税理士であることも
珍しくありません。
ただし
税理士として、怖いという印象を持たれるということは
その税理士と関与先のコミュニケーションが
双方向ではなく、一方通行であると感じることは
多いです。
税理士が怖いと思うときというのは
実は、関与先だけに限ったことではありません。
実際、税理士として業務を営んでいる場合にも
別の文脈で、怖いと感じることがあります。
というのも、税理士の主なサービスは
税務書類の作成と相談だからです。
これらのサービスは
居酒屋のように、美味しい料理やお酒をふるまったり
美容室のように、髪をきれいにカットしたり
と、そのサービスの価値が
はっきりと目に映ったり
味覚や嗅覚で、感じたりするものではないからです。
税理士の作成する書類のよしあしや
相談内容の満足度といったものは
基本的に、関与先の信用によります。
関与先が税理士を信用しているうちはいいですが
一度、信用を失ったら
どんなに正確な申告書を作成しても
その価値は、認めてもらえないという
怖さは、あります。
税理士が怖いと思うときというのは
関与先の立場からすると
その税理士が関与先のことを認めていないことが多いですが
同業者の立場からすると
関与先との関係のよりどころが、信用しかない
という点かと思います。
その一因は
税理士が
居酒屋のように、美味しい料理やお酒をふるまったり
美容室のように、髪をきれいにカットしたり
と、わかりやすいかたちで
サービスを提供しにくいためではないかと思います。
わかりやすいかたちで
直に関与先の反応を見て取れれば
税理士ももっと、関与先のことを認めやすくなるでしょうし
関与先にしても、税理士のサービスの価値を信用しやすくなるでしょう。
わかりやすさというのは
このコラムも含め
今後の課題です。