税務調査の効率化の観点から
令和2年7月から大規模法人を対象に
リモート調査が開始されいます。
今後、中小企業にもリモート調査がやってきたら
手始めに何ができるのでしょうか?
目次
・リモート調査とは
・リモート調査と中小企業
「税務行政のデジタル・トランスフォーメーション」
~税務行政の将来像2.0~(令和3年6月11日 国税庁)
には、税務調査の効率化を図る観点から
大規模法人を対象にWEB会議システム等を活用した
リモート調査を令和2年7月から実施している旨が記載されています。
リモート調査では
国税局等のPCと調査法人のネットワーク回線を通じ
WEB会議や資料の収受等が行われます。
これまでの税務調査といえば
調査法人が過去3年分の総勘定元帳等を紙で用意し
調査法人の事務室等で
調査官と調査法人の担当者、税理士が同席するのが
定番でしたが
リモート調査の拡大により
そうした風景も徐々に様変わりしてゆくことが予想されます。
ただし、それは、大規模法人から
中小企業に徐々に拡大してゆくということであり
中小企業には、リモート調査のための
準備期間があると考えられます。
(令和4年8月6日時点)
総務省の令和3年版の情報通信白書にも
中小企業のリモートワークの実施率は
大企業のリモートワークの実施率よりも低いことからも
リモート調査を進めるあたり
大規模法人が優先されていると言えます。
こうしたなかで
今後、もし
中小企業にリモート調査の波が押し寄せてきたら
対策として、手始めに何ができるのでしょうか?
中小企業が手始めにできるリモート調査の対策としては
・税理士とWEB会議を始めてみること
・税理士と税務調査の周期を見越し相談してみること
かと思います。
中小企業のなかにも
コロナ禍で税理士の訪問が難しいなか
WEB会議を始めているところも増えています。
まだ、WEB会議をはじめたことのない中小企業であっても
今後のリモート調査にそなえ
試験的に税理士とWEB会議を始めていいでしょう。
とりわけ
過去に税務調査を受けた中小企業の場合
今後のリモート調査も想定し
3年~10年といった周期を見越して
リモート調査への対策を税理士と相談することも
有効かと思います。
課税サイドも
リモート調査に必要なシステムの高度化や
人材育成を進めていることからも
今後は、中小企業においても
税務調査の際、リモート調査への備えは
必要になってくるのではないでしょうか?