オンライン税理士は安いのか、安くないのか
といった、素朴な問題について考えてみます。
目次
・オンライン税理士は安いのか
・オンライン税理士は安くないのか
・まとめ
オンライン税理士は安いのか
安いと考えられる理由として
・訪問しない
・紙を使用しない
の2点をあげてみます。
関与先との面談をオンライン化すれば
関与先への訪問の時間が減ることになります。
訪問の際の移動時間が片道、車で30分だとしたら
税理士は、オンライン化でその30分を
別の業務に割り当てることができます。
そうなると、その税理士は
1時間あたりの業務の量を増やせることになり
1社あたりの単価を下げられる余地が出てきます。
確定申告をしたあとに関与先に渡す決算書類の控え等を
PDF化してメールで添付して渡せば
決算書類の製本用紙や決算書のプリント用紙などの
紙代の節約になります。
また、確定申告等の際、関与先から預かる
通帳や給与明細などを紙ではなく、データで保管できれば
税理士事務所内の収納スペースの節約にもなります。
オンライン税理士は安くないのか
安くない理由として
・業務の質に変化なし
・関与先の利便性の向上
の2点をあげてみます。
オンライン面談をはじめて
2年以上、経過しましたが
関与先との面談が対面に代わり
オンラインになったところで
その税理士が適切な対応をしている限り
会計、税務などの業務の質に
それほど、大きな変化はないと感じます。
関与先との紙での資料のやり取りは
時間や場所に制約がありましたが
データでのやり取りに代わると
それもありません。
早朝でも深夜でも関与先の好きな時間、場所から
税理士事務所に資料が送れる分
利便性が向上したとも言えます。
また、オンライン税理士が
オフラインにも対応している場合
オンラインとオフラインの使い分けができる分
関与先にとって、選択肢が増えたとも言えます。
こうした利便性の向上は
税理士事務所の関与先に新たな付加価値を
もたらしただけに
安くはならないのではないかと思います。
税理士事務所に勤務したてのころ
はじめての業務が
小さな町の近くのパン屋さんに
自転車に乗って、試算表を届けることでした。
それを思えば
オンライン化により
東京の赤羽の税理士事務所であっても
シンガポールや福島の伊達市の関与先にも
対応できるのは、利便性が向上したと
実感できます。
その利便性の向上が
税理士事務所の生産性のアップにつながれば
安くなると言えますし
それ以上に、関与先に新たな付加価値をもたらせば
安くはならないとも言えます。
オンライン化の業務にもたらす影響については
実務を通じ、考えを深めてゆきたいと思います。