低資金の起業は、元手が少ない分、起業しやすい反面
資金ショートのリスクなども高まります。
目次
・低資金の起業って?
・低資金の起業に向いている方
・低資金で起業できる業種
・低資金の起業で、注意したいこと
低資金の起業とは、そもそも、何をさすかと言えば
人によって、さまざまですが
かつての最低資本金制度のもとで
有限会社を設立するのに、資本金が300万円だったことから
300万円未満で起業する場合、低資金の起業といった感じがします。
もっとも、税理士としての実務経験に照らすと
個人事業主として起業するのであれば
開業届や青色申告承認申請書を税務署に提出するだけなので
0円で、起業できてしまいますし
資本金1万円で、株式会社を設立する方もいるため
低資金の起業といっても、0円~300万円未満まで
実にさまざまです。
低資金の起業に向いているのは、次のような方です。
□個人事業主の方
□起業前に顧客が確保できている方
□自己資金の少ない方
□株式会社、合同会社、一般社団法人などを一人で運営する方
□副業で事業を始める方
□設備投資をしない方
□出産や育児などの合間で事業をしたい方
□事業の拡大を望まず、私生活を充実させたい方
□資金ショートのリスクを抑えたい方
□コーチ、コンサルなどを始める方
□家族経営をしたい方
低資金で起業できる業種としては
貿易業、士業、コンサル、不動産仲介、教室の運営、食品の小売り、ネイルサロンなど
元手が小さく、設備投資をともなわず、一人でも、始められる業種がおすすめです。
低資金の起業で注意したいことは、顧客の確保のめどです。
低資金の起業では、元手が少ない分、運転資金にすぐ消えてしまうため
すぐに顧客を獲得し、収益を上げてゆく必要があります。
スナックの開業の際、開業前に勤めていたお店の常連客の名刺を持っている場合や
起業後のリスティング広告のキーワード案が事前に練られている場合などは
顧客そのものの確保や、顧客獲得の戦略が練られていると言えます。
低資金の起業で注意したいことは、情報収集です。
情報収集の基本は、インターネットで、「開業支援」「会社設立」などの
検索ワードを入れ、複数のスポンサーから、相見積もりをとるのが
定番となりつつありますが、リアルな情報も集めることをおすすめします。
例えば、低資金の起業で、良心的な価格の税理士事務所などを
インターネットで検索すると
同じようなサイトがたくさんでてきますが
知人から、知り合いの税理士を紹介してもらうなど
リアルな情報により、自分にあった税理士が見つかることもあります。
低資金の起業で注意したいことは、自己資金です。
顧客の確保のめどが立ち、自己資金が少なくても、支障がない場合もありますが
なかには、当面の仕入先の支払のめどが、自己資金では、まかなえない場合もあります。
そうした場合、日本政策金融公庫の創業融資を使い、お金を借りて
自己資金の不足分をおぎなうなどの方策も必要となります。
低資金の起業で注意したいことは、事業経験です。
低資金の起業の場合、元手が少ない分、起業でうまくいくかどうかは
経験に裏打ちされた事業主の能力で大部分が、決まります。
事業経験の年数ですが、これまでに創業計画書のサポートを行った経験上
同じ業種で5年くらいはあったほうが、いいです。
低資金の起業で注意したいことは、税理士です。
低資金の起業でも、多額の利益がでた場合
税理士の節税のアドバイスがないと、多額の税金がかかることもありますし
創業融資を受ける場合であっても
税理士から資金調達に必要なアドバイスがあれば、融資の実行の確立が高まることもあります。
そのため、低資金の起業の際
節税や資金調達の相談にものれる税理士を選ぶことが重要です。