起業する方の主な動機は下記のようなものです。
・いい物件が見つかった。
・先代のオーナーから店を引き継ぐことになった。
・独立できるだけの経験値が備わった。
・フランチャイズで事業を始められそうな気がした。
・会社を作って節税したい。
・独立して自分の力を試したい。
・先代オーナーと喧嘩別れし、独立せざるをえなかった。
節税や自分の力を試したいといった動機以外だと、
それが物件であれ、
経験値であれ、
起業することで一定の収入が見込めることが
主な動機となっているようです。
ただし、
一定の収入が見込めることが動機となっていても、
起業で成功するには、
その事業の経験値が重要なものとなります。
未経験でも
フランチャイズでやれば
一定の収入が見込めるから公庫の融資も
通りやすいのでは・・・
という発想は、なかなか厳しいと思います。
日本政策金融公庫の
2017年の新規開業実態調査では、
創業時に公庫から
融資を受けた人のうち、
現在の事業に決めた理由として、
「これまでの仕事の経験や技能を生かせるから」
と答えた人が、43.6%を占めます。
その一方で、
「成長が見込める事業だから」
と答えた人が9.5%
「経験がなくてもできそうだから」
と答えた人は1.2%
となっています。
仮に今後、成長が見込める事業だから、
未経験でも融資は通るのでは・・・
と考えている人は、
融資が通った人の1割に過ぎません。
それに対し、
「これまでの仕事の経験や技能を生かせるから」
と考えて起業した人は、
全体の約4割を占めます。
こうした調査の結果からみても、
公庫が
起業で成功するポイントとして
これまでの仕事の経験を
重視していることはたしかです。
そのため、
創業の動機としても、
・フランチャイズで事業を始められそうな気がした。
といったものより、
・先代のオーナーから店を引き継ぐことになった。
・独立できるだけの経験値が備わった。
といったもののほうがいいでしょう。
実際にこれまで
北区創業融資センター@赤羽駅前で
サポートさせていただいた方々におかれましても、
事業経験の豊富さと
その後の業績は連動する傾向にあります。
経験が豊富だと、その分、
他社との差別化につながるノウハウも蓄積されますし、
勤務時代に培った人脈から取引先も確保でき、
安定した受注も見込めます。
これから起業を考えているかたは、
これまでの仕事の経験や技能を生かし、
幅広い人脈があるかどうか
をまずは検討されるとよいでしょう。