起業する際に税理士と価値観が合わないと
経営に支障が生じます。
ベテラン税理士と若手税理士のどちらがいいかは
人それぞれですが
このコラムでは
起業家と年齢の近い若手税理士のメリットについて解説します。
税理士の平均年齢は、65歳とも言われます。
税理士の数は、現在全国で7万人いる
と言われていますが、
税理士の50%以上は60歳以上です。
このデータだけなら50代でも若手と言えそうです。
20代の税理士は0.6%
30代の税理士は10%
40代の税理士は17%
50代の税理士は17%
といったところです。
平均年齢が高いのは、
税務署のOBが退官後に税理士となることや
昔の税理士試験の受験者数や合格者数が
多かった点などが要因かと思います。
若手税理士のメリットは
・起業家と年齢が近い
・顧問料が安い
・チャレンジ精神がある
・ともに頑張れる
・相談しやすい
といったところかと思います。
起業家と年齢が近いです。
日本政策金融公庫総合研究所
「2013年度新規開業実態調査」によると、
開業時の年齢のうち、30代は40.2% 40代は29.8%
おおむね30代~40代で起業しています。
税理士でも若手と呼ばれるのは、
30代~40代のため、
起業家と年齢が近く相談しやすいのが特徴です
税理士の顧問料の平均は個人なら2万、
法人なら3万といったところですが、
税理士に経験値が少なかったり、
新設法人で規模の小さいところの場合、
顧問料も格安となる傾向にあります。
若手税理士で開業したての場合
ベテランに比べると職員の数も少ないことから
顧問料は割安になることもありえます。
ある歯科医の先生に
「これまで確定申告を依頼していた
ベテラン税理士は経営分析などしてくれなかった。」
言われたことがあります。
当事務所では、こうした経営分析にもチャレンジし、
財務のアドバイスも行っていますが、
こうしたチャレンジ精神は、
若手税理士ほど盛んな傾向があるようです。
若手税理士に仕事を依頼した場合
税理士事務所と事業の発展が重なることがあります。
同じくらいの年齢で起業した者同士
若手税理士との同士としての連帯感が感じされることもあり
ともに頑張れるきっかけともなります。
ベテラン税理士の場合だと
●●先生と呼ばざるをえないのに対し
若手税理士の場合は、●●さんとさんづけで
呼べることが多いです。
その分、税理士に気兼ねすることも少ないので
若手税理士は相談しやすいと言えます。
ベテランの税理士さんには、
若手にはない経験と実績があるので
そこに魅力を感じるかたも多いと思います。
ただし、
これから会社を設立したり、
日本政策金融公庫の創業融資を受けて起業する場合
一緒に成長してゆくパートナーとして
若手税理士を選ぶかたもいます。
また、事業承継にあたり
経営分析を通じて後継者に数字のことを学ばせたいと
思う経営者も増えるなか
後継者と年齢の近い若手税理士への
期待は高まっていると感じることもあります。
税理士選びは、
その後の事業の方向性ともかかわってきます。
慎重な判断が求められると言っていいでしょう。