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2019.04.03
会社設立と個人事業主のどちらがよいか?

会社設立と個人事業主のどちらがよいか?

事業形態を会社とするか

個人とするかで迷っているかたも

多いと思いますが、

下記の項目にチェックを入れることで

検討してもよいでしょう。

□起業手続

個人事業主の場合、

税務署に開業届や青色申告の承認申請書を出すだけで

とりたてて費用はかかりません。

会社設立の場合、

定款作成認証や登記が必要であり、

合同会社の場合は10万円ほど、

株式会社の場合は25万円ほど、費用がかかります。

また資本金も払い込むため、

設立時はある程度の出費が不可欠です。

□信用

一般的には会社のほうが

個人よりも信用力は優れていると言えます。

取引先によっては

会社以外とはつきわないというところもあります。

従業員の確保といった面からも

会社設立を検討している方もいます。

□法人税と所得税

現在、中小法人には

所得800万円以下だと

15%の法人税率が適用されます。

所得税の税率表と比較すると

課税所得3,300,000円までは、

税率10%ですが

それを超えると、20%になり

同じ所得であれば

個人と法人のどちらが

節税できるかを検討したいところです。

□消費税

個人、会社ともに

1期目、2期目は消費税がかからないと、

思っているかたは多いです。

事実、そうなる場合も多いのですが、

1期目の開始から6ヶ月で

売上・給与ともに1000万円を超えると、

2期目に消費税が課されます。

なお、会社の場合は、

資本金が1000万円以上だと

1期目から消費税がかかります。

□住民税の均等割

会社の場合、

資本金1000万円以下で従業員が50人以下の場合、

7万円の法人住民税均等割は赤字でもかかってきます。

個人の場合、

均等割は5000円と会社に比べて低いのが特徴です。

会社を設立しても赤字が続くと

この7万円の均等割を支払うのがきつい

という声はよく聞きます。

□ふるさと納税

会社で行う企業版ふるさと納税には、

返礼品はありませんが、

個人で行うふるさと納税には

返礼品があります。

もっとも個人で行うふるさと納税といっても

平成31年の与党税制大綱において

総務大臣の定めにより

・返礼品の返礼割合を3割以下とすること

・返礼品を地場産品とすること

といった規制が

令和元年6月1日以後に支出した寄付金から

加わりますのでご注意ください。

□税金の申告手続・決算期

個人はその年1月~12月までの

所得を翌年3月に税務署に確定申告すると

市町村に転送されてゆきます。

所得税とは別に個人住民税の計算までしません。

会社の場合、

決算期は任意に決められます。

決算期は通常、繁忙期を回避します。

事業年度終了の日から2月以内に

決算書と申告書を提出します。

法人税の申告書を税務署に提出する以外に

地方税の申告書を都税事務所や

県税事務所、市役所等に提出する分、

申告手続きは個人に比べ

煩雑と言えます。

□役員報酬

個人事業では、自分に給与は支払えませんが、

会社では社長に役員報酬を支払い、

会社の損金にできます。

□赤字の繰越期間

個人事業では純損失の繰り越しは

3年しかできませんが、

法人では青色欠損金を

10年間繰り越すことができます。

□責任の範囲

個人の場合

事業が失敗すると

個人の全財産をもって弁済しますが

会社の場合は

出資した分を限度とします。

□税務調査の確率

会社の場合は3%

個人の場合は1%

と言われていますが

平成28事務年度の法定資料等の

合計は5億枚を超え

平成23事務年度の3億8544万6千枚を

大きく上回っていることから

課税庁の情報収集は年々強化されており

税務調査の確率が低いといっても

不正はしにくくなっていると言えます。

□社会保険

会社の場合

社長一人でも強制加入ですが

個人の場合

一定の業種をのぞき

従業員が5人以上だと強制加入となります。

□生命保険

所得税の場合、平成24年1月1日の契約から

「一般生命保険料控除」「個人年金保険料控除」に加え、

「介護医療保険料控除」が新設され、

最大12万円までしか所得から引けません。

しかし、法人の場合、掛け捨て部分に関しては、

こうしたしばりはありません。

□公庫融資の取扱

日本政策金融公庫のHPやパンフレットをみても、

個人と会社で有利不利はつけない旨が明記されいます。

どちらが有利ということはありません。

□個人にするか会社にするかの決め手

個人にするか

会社にするかは

創業時の取引の規模や

代表者の経験値

従業員の数などによって変わってきますが

事業が未経験の場合

まずは個人で小さくはじめてみるのもいいと思います。

会社を作る場合

個人で年収1000万円くらいを超えると

節税効果も出てくることから

一つの目安と言えるでしょう。

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