会社設立時は
軌道に乗るまでの資金繰りを
確保するため
役員報酬を0とする会社も少なくありません。
役員報酬が0のメリット・デメリットについて
簡単にまとめてみました。
目次
・役員報酬が0のメリットは0ではない
・役員報酬が0のデメリットも0ではない
・役員報酬を0にしないためにできること
役員報酬が0のメリットと
言われても報酬が0ですから
一見、メリットは0な気もしますが
役員報酬が0のメリットが0
というわけでもありません。
役員報酬は給与です。
給与には所得税・住民税が
課されます。
役員報酬が0ということは
給与も0です。
給与が0ということは
所得税・住民税も0となります。
所得税・住民税が0なのを
メリットとよんでいいのかは
疑問に感じるところですが
役員報酬が0だと
他に所得がなければ
所得税・住民税を払う必要はありません。
役員報酬が支払われていれば
社会保険への加入義務がありますが
役員報酬が0だと
加入義務がありません。
社会保険の負担は
会社の重荷となることがあるので
社会保険が0というのも
役員報酬が0のメリットかもしれません。
そもそも
役員報酬が0なのは
0から事業を軌道に乗せるため
であったりします。
会社設立時に
資本金が少ないと軌道に乗せるまで
役員報酬を0とし
少しでも会社にお金を残す必要があります。
役員報酬を0とするメリットは
会社を0から1へと軌道に乗せる
きっかけとも言えるのかもしれません。
役員報酬が0のメリットも0ではない
もののデメリットも0ではないです。
役員報酬を0とすると
むしろデメリットのほうが
大きいのではないでしょうか?
役員報酬が0だと
会社から給与が0なので
役員の生活費も基本的に0となります。
役員報酬が0だとしても
会社から役員にお金を貸し付けた
ことにすれば、生活費は捻出できますが
貸付金はいずれ返さなければいけません。
役員報酬が0だと
会社からの借金が増えることになりかねないので
ご注意ください。
役員報酬が0だと
経費が減るわけですから
見た目の利益は
役員報酬を払っている場合に比べ
よく見えます。
もっともこれは粉飾まがいの利益であり
創業融資などの審査では
いい印象を持たれないでしょう。
役員報酬が少ないと
家族に一定の収入があり
生活に支障がないと判断される場合等をのぞき
役員報酬を増額したとして
審査がすすむようです。
役員報酬が0だと
社会保険に加入義務がないことから
将来受け取る年金も減ることとなります。
老後の生活を考えたら
役員報酬が0だとまずいはずです。
役員報酬を0にしないために
できることとして
会社設立までお金をためて
資本金をたくさん用意することや
会社設立と同時に
創業融資を受け
資金を潤沢にすること
などが考えられます。
会社設立後、半年で
まとまった売上が確保できるなら
会社設立日から決算日までの期間を
短めにして
その間は役員報酬を0とし
翌期から役員報酬を増額しても
いいかもしれません。
役員報酬を0とするには
様々な事情があると思いますが
役員報酬が0のままで
いいのかどうかは
ときどき考えなおすと
いいかもしれません。