起業しているかたのなかには
20代、30代で成功しているかたもいますが
40代の起業は、遅いかというと、そうでもありません。
目次
40代の起業は、遅い?・40代は、機が熟するとき
40代の起業は、遅い?・40代での起業と平均貯蓄額
40代の起業は、遅い?・40代での起業と創業融資
40代の起業は、遅い?・40代での起業と税理士
40代の起業は、遅いかというと、そうでもありません。
というのも、40代の起業の場合
職を転々としたり、税金の滞納や浪費をしないなどすれば
起業に必要な貯蓄額や経験、ノウハウ、人脈といったものが
20代、30代に比べ、蓄積されている場合が高いからです。
日本政策金融公庫の2024年の新規開業実態調査によると
開業時の年齢は40歳代の割合が37.4%と、最も高いことからも
40代の起業は、遅いというより、むしろ、機が熟するちょうどいいタイミング
とも言えます。
厚生労働省が発表した「平成28年国民生活基礎調査」によれば
2016年度の世帯当たり世帯主の年代別平均貯蓄額は、40代で652万円でした。
これは、29歳以下が54万8,000円だったことに比べると、4倍以上の差です。
起業するにあたり、起業前の貯蓄額は、重要です。
というのも、起業したら、1年くらい満足な報酬を得られないことも多く
その間は、貯蓄を取り崩し、収益があがるまで運転資金に
充てる必要も出てくるからです。
また、貯蓄額のうち、起業にあたり、自己資金として事業に使う場合
自己資金が、いくらになるかで、創業融資の金額が変わってきます。
起業前の貯蓄額が多く、自己資金が多いほど、創業融資の額も
多めになる傾向があります。
そのため、平均貯蓄額が、少ない20代よりも
40代のほうが、起業には、向いていると言えます。
日本政策金融公庫の2024年の新規開業実態調査によると
開業時の年齢は40歳代の割合が37.4%と、最も高いです。
2024年度は
40代が全体の37.4%
30代が28.6%
50代が20.8%
60歳以上が6.3%
29歳以下が6.9%
となっています。
30代と40代が多いのは、20代に比べ、事業経験や自己資金が蓄積され
50代以上に比べ、意欲・体力が旺盛なためと考えられます。
起業して、創業融資をうけると、起業してからの運転資金の枯渇を未然に防ぐことなどにつながります。
起業してから、最大のリスクは、資金繰りの悪化といっても、過言ではありません。
創業融資は、起業してからの最大のリスクへの処方箋となるものです。
40代の起業は、遅いというより、機が熟するちょうどいいタイミングと
書きましたが、起業をするにあたり、多くの人は
なんらかの支援策を必要としています。
日本政策金融公庫の「起業と起業意識に関する調査」(2019年)では
起業する前にあったらよいと思う支援策の第一位として
「税務・法律関連の相談制度の充実」があげられています。
こうした支援策にもっとも適した専門家は、税理士です。
税理士は、税務の専門家ですが、社会保険労務士、司法書士、行政書士、弁護士らに比べ
中小企業のもっとも身近な相談相手と考えられています。
というのも、起業したら、毎年、確定申告をしなければなりませんし
会社によっては、毎月、月次決算をしたり、従業員の出入りがあると
その都度、給与計算に追加する必要もあります。
そのため、会計や税務といったお金に関することは
いつでも税理士に相談できると、安心です。
税理士に相談すれば、税務だけでなく、会社設立や創業融資の
相談にものってもらえることがあります。
また、税理士から、他の専門家を紹介してもらえば、自分で専門家を探す手間も省けます。
40代の起業を成功させるためにも、税理士の協力は、不可欠と言えましょう。