たまには、税理士と喧嘩しても
いいんじゃないかと思います。
目次
・喧嘩の意味について
・たまには、税理士と喧嘩したほうがいい理由①理解
・たまには、税理士と喧嘩したほうがいい理由②確認
・たまには、税理士と喧嘩したほうがいい理由③信頼
このコラムでの「喧嘩」とは
議論と言い換えていいと思います。
議論という言葉を使わなかったのは
納税者の方が、税理士と議論する際
多少、感情的になったり
議論の前提がかみ合わなかったりすることがあるからです。
もっとも
それは、税理士にも当てはまります。
専門家というフィルターを取りはらい
まっさらな納税者の視点で
議論ができないとき
税理士の側も感情的になってしまうことがあります。
こうした双方のちょっとしたボタンの掛け違いを
このコラムでは、喧嘩とします。
税理士は、税務の専門家であり
会社の顧問ともなることもあります。
税理士は
会社の内部の人間関係とは
一定の距離を置いていることが多く
税理士と喧嘩することは
ほとんどないのが実情だと思います。
ただし
時に、税法の解釈などをめぐって
関与先と税理士のあいだで
激しい議論が交わされることもあります。
それをあえて、喧嘩と呼ぶとすれば
こうした議論を交わすことで
双方の税法への理解が深まることも確かです。
何度も議論をしてゆくうちに
双方が、根拠となる法令について
より時間をかけて調べ
自身の解釈に誤りがないか
チェックする回数も増えてゆきます。
そのため
たまには、税理士と喧嘩するくらいの
熱い議論を戦わせることは
税法の理解にとって
プラスの効果を及ぼすこともあります。
税理士との関係性が良好であれば
決算や確定申告の際も
税理士の言うことを鵜呑みにしがちかと思います。
しかし
そうした言葉を鵜呑みにせず
自分の目で、決算の数字などをチェックし
不信な点を税理士に確認することも、重要です。
税理士にも間違いは、あります。
そうした間違いを納税者の視点で
追及すると、税理士と喧嘩になることも
あるかもしれませんが
その結果、正しい申告内容になることもあります。
喧嘩するほど、仲がいい友人や夫婦もいますが
税理士との関係にも、これが当てはまることがあります。
喧嘩の前提として
思ったことをおたがいに自由に言い合える関係性があります。
世の中には、専門家を過度に尊重する雰囲気もあり
税理士も、その例外では、ありません。
税理士の言うことを尊重することは大切ですが
税理士の言うことが、常に正しいと信じるのは
過度な尊重です。
ときに、税理士も間違うこともあります。
その際、納税者として、思ったことを
自由に税理士に伝えることは、大切です。
ただし、伝える際は
事実や法に基づき、根拠を示すことが必要となります。
こうした
お互いの尊重に基づき
根拠を示し、自由に議論できる関係性が
税理士との喧嘩の前提です。
こうした関係性の構築は
納税者と税理士との信頼関係にもつながります。