税理士から、決算書の控えをもらっても
決算の内容が、わかりづらいと
感じているかたも少なくないのではないでしょうか?
このコラムは
そんな決算のわかりづらさを解消するための
ひとつの試みです。
目次
・決算は、なぜわかりづらいか
・決算をわかりやすくたとえてみた。
・おわりに
決算は、なぜわかりづらいか
考えてみると
決算の経営者との感覚のズレ
があるのではないかと思います。
たとえば
一括で車を買った際の減価償却費ですが
経営者の頭のなかでは、一括でお金を支払っていても
決算で経費で落ちるためには、何回かに分割します。
そうなると、実際のお金の流れと
決算の数字がズレてしまいます。
決算には、こうしたズレが
いくつかあり、それが積み重なり
損益計算書や貸借対照表といった
書類にまとめられてしまうと
決算は、なんだか、わかりづらいものに
感じられるのではないかと思います。
決算をわかりやすくたとえてみます。
たとえなので、たとえようによっては
いくらでも、他のたとえがあることは
ご了承ください。
決算では、損益計算書や貸借対照表といった
決算書類を作成しますが、これらの書類は
小説や学術論文のように、読むものではありません。
学校の内申書のように、一定の期間の事業の成績を
評価し、利害関係者(税務署や金融機関)に提出するものです。
評価次第によっては、税務調査もありえますし
金融機関からお金を借りることもできます。
損益計算書や貸借対照表の内容は、わからなくても
決算は、一年の事業の成績を評価するものという
認識で、間違っていないと思います。
決算は、その内容は、よくわらかなくても
税理士を信頼して、任せる方も多いと思います。
それは、飛行機やバスなどの乗り物に乗る際に
運転手を信頼して、身を任せるのと心理的に似ています。
決算書には、個人であれ、法人であれ
一年間の事業の成績が、乗っかってきます。
税理士は、その事業の成績を乗せる運転手のような
責任を負うことになります。
経理に不慣れな方などは、その際
経理関係の書類を税理士にすべて丸投げして乗せることも可能です。
決算について、どれだけ
わかりやすく語るか、ということは
まだまだ大きな課題です。
このコラムでは、決算について
ほとんど、専門用語を使いませんでしたが
それが、どの程度、決算のわかりやすさに貢献したかも
不明なところです。
これから、決算をむかえる方は
ぜひ、一度
決算書とじっくり向き合っていただきたいと思います。