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2022.12.17
令和5年度税制改正大綱と小規模事業者のインボイス

2023年10月にインボイス制度が導入されます。

令和5年度税制改正大綱では、インボイスに関し

小規模事業者に軽減措置が設けられることとなりました。

目次

・令和5年度税制改正大綱と小規模事業者のインボイス

・小規模事業者のインボイスのこれまでとこれから

・令和5年度税制改正大綱と小規模事業者のインボイス

令和5年度税制改改正大綱では

小規模事業者のインボイスの軽減措置として

売上1000万円以下の小規模事業者が

インボイスの登録をして、消費税の納税義務者となった場合でも

売上の消費税の2割を納税すれば

いいこととなりました。

たとえば、消費税の税抜売上600万円の小規模事業者の場合

売上にかかる消費税が60万円だとすると

この軽減措置のもとでは、60万円の2割の12万円が

消費税の納税額となります。

これが、なぜ軽減措置と言われるのかといえば

例えば、この小規模事業者が仕入などで実際に支払った消費税が30万円で

60万円-30万円=30万円が消費税の納税額だとすると

18万円も納税額が軽減されるためです。

ただし

この軽減措置は

2023年10月の制度開始から3年間適用となっているため

今後、制度が継続するかどうかなど

注意が必要です。

・小規模事業者のインボイスのこれまでとこれから

インボイスの登録の申請は

2021年の10月1日からはじまっていましたが

実務で、インボイスの相談が増えたのは

このコラムを書いている2022年の秋くらいからです。

これまで、小規模事業者の場合

もともと消費税が免除されていたことから

インボイスの登録をして消費税の申告と納税が必要となることに

抵抗感をもっていたかたは、多いと感じます。

また、これまで、小規模事業者の場合

自分で確定申告するため

税理士とインボイスの相談する機会がないことなどから

インボイスについて情報不足になっていた方も多いと感じます。

しかし、今回の税制改正をひとつのきっかけとして

インボイスの情報収集をし、理解を深めていけば

3年間の時限措置とはいえ

それほど、インボイスの痛税感は、ないと考えられます。

むしろ、インボイスの登録をしないため

得意先が消費税の税額控除を原則、受けられないことによる

関係悪化のほうが、小規模事業者の場合

ダメージが大きいと言えます。

今回の税制改正をふまえ

これからの小規模事業者のインボイスの登録は

後押しされるかたちとなりました。

また、これから登録を検討している小規模事業者から

インボイスの相談を税理士が受ける場合も

軽減措置の内容が簡素であるだけに

説明がしやすくなるのではないかと思います。

今後も税制改正の議論のゆくえによっては

小規模事業者に対するインボイスの制度のあり方も

変わってくるかもしれませんが

(軽減措置の延長など)

注視が必要です。

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