マイクロ法人の決算書の作成までの時間について
個人的な見解を述べてみます。
なお、このコラムでは、マイクロ法人の決算書の作成を
当事務所に依頼した場合を想定しており
自社で決算書を作成する場合を除きます。
目次
・決算書の作成までの時間がさまざまな理由
・マイクロ法人の決算書を当事務所で作成した場合の時間の一つの目安
・まとめ
決算書の作成までの時間は、一概にこうとは
言いにくいものです。
会社の決算書の作成の際
会社側で必要な資料を早めに用意し
会計事務所からの確認等にも早めに応えれば
決算書の作成までの時間は、短縮されますし
その逆もあり得ます。
また、会計事務所側でも
一人税理士なら、決算書を数日で作成できても
一社の決算書の作成までに
複数人のチェックが入る場合などは
一人税理士事務所よりも、決算書の作成に
時間がかかることもあります。
そのため、決算書の作成に関して
一概に作成までの時間の目安といったものを
立てるのも、どうかと思われますが
それでも、年間仕訳数1000以下のマイクロ法人の場合などは
ボリュームも少なめで、決算書の内容も標準的になりがちなことから
決算書の作成までの時間に対し
試験的に一つの目安を立てることも可能ではないかと思います。
マイクロ法人の決算書を税理士が一人で作成した場合の
時間の一つの目安について考えてみたいと思います。
あくまで、以下、参考程度としてください。
(この項での前提は、年間仕訳数1000以下のマイクロ法人とし
確定申告などの税理士の繁忙期を除き、当事務所にご依頼いただいた場合としています。)
マイクロ法人が自計化していれば
最短、数時間でできることもあります。
その場合、最短、数日で決算書の資料のやり取りから
会社の申告、納税まで済むことも可能です。
とりわけ、マイクロ法人が赤字で消費税がかからない場合
税額計算は、地方税の均等割の計算がメインとなり
決算書の内容も標準的になりがちな点が
作成までの時間が短めな理由です。
マイクロ法人が自計化しておらず
税理士に仕訳入力も丸投げする場合
資料収集がスムーズで年間仕訳数が1000以下だと
仕訳入力も含め、おおむね20時間以内、
最短一週間で決算書の資料のやり取りから
会社の申告、納税まで済むことも可能です。
決算書の作成時間について
「最短○○」と作成時間の早さを売りにするかのような
書き方をしてきましたが
決算書の作成時間は、早ければいいというものでもありません。
経験値の高い会計事務所の職員などは
一つの決算書の作成までに、実に多くの点をチェックします。
その結果、経験値の浅い職員よりも
決算書の内容について、丁寧な確認をし
結果的に、時間がかかってしまうこともあります。
たしかに
ボリュームも少なめで、決算書の内容も標準的な
マイクロ法人の場合、作成までの時間は、短めではありますが
それは、あくまで、属人的になりがちな
決算書の作成に対する一つの私見であることを
ご了承ください。