フリーランスにとって、税理士は、高いと感じる方もいることと思いますが
フリーランスにとって、安く感じられることもある点について、ふれてゆきます。
注)このコラムでは、高い、安いについて、ふれるにあたり試算をしていますが
これは、あくまで、実務上、散見されるケースをもとにしたモデルのひとつであり
参考程度としていただければと思います。
目次
・フリーランスにとって、税理士は、高い?
・フリーランスにとって、税理士は、安く感じられることもある?
フリーランスにとって、税理士は、高いと感じる方は
多いと思います。
フリーランスが税理士に依頼することを大まかに分類すると
・確定申告の代行のみ
・会計データの入力と確定申告の代行のみ
といったことになりますが
年商700万円のフリーランスで
会計データの入力と確定申告の代行のみを税理士に依頼し
10万円の税理士費用を請求された場合は
税理士は、高いと思われても仕方ありません。
というのも
年商700万円のフリーランスの場合だと
税理士費用の負担割合は、高めになることがあるからです。
たとえば、年商2億円の会社で年間の税理士費用が50万円という場合
税理士費用の年商に対する割合は、0.25%ですが
年商700万円のフリーランスで税理士費用が10万円の場合
税理士費用の年商に対する割合は、1.4%となり
年商700万円のフリーランスの税理士費用の負担割合は
1.4/0.25=5.6倍となるからです。
フリーランスにとって、年商と税理士の業務や税理士費用を照らしたとき
税理士は、高いと思われても仕方ない部分は、ありますが
別の視点から、見たら、フリーランスにとって、税理士は、安く感じられることもあります。
別の視点とは、フリーランスの本業にあてる時間単価と税理士費用の比較です。
たとえば、年商1000万円で、年間250日8時間働くフリーランスを想定します。
その場合、年商1000万円/250日×8時間=1時間あたりの売上単価5000円となります。
このフリーランスが、仮に、会計データの入力と確定申告を自分で行って
トータル30時間かかり、税理士に同じ業務を依頼した場合10万円かかったとします。
この場合、税理士に依頼しない分10万円は、浮きますが
1時間あたりの売上単価5000円×30時間=15万円の売上が発生する機会を失い
10万円―15万円=―5万円という計算が成り立ちます。
これと逆に、もし、税理士に10万円払って、会計データの入力と確定申告の代行を依頼し
30時間を本業にあてた場合、たしかに、手元から10万円は、失いますが、
1時間あたりの売上単価5000円×30時間=15万円の売上が発生し
差し引き15万円―10万円=5万円 手元に残る計算となります。
こうした試算は、税理士の費用がもうあと5万円高ければ
プラスマイナス0で、高いも安いもないため
それほど、説得力をもちませんが、この試算で、お伝えしたいこととしては
フリーランスの本業を優先した場合、税理士の費用を払っても、お金があまることもある分
安く感じられることもあるということです。
たしかに、フリーランスにとって、年商と税理士の費用を比較すれば
税理士は、高いと思われることもありますが
一方で、本業にあてる時間単価と税理士の費用を比較すれば
税理士の費用は、高い買い物というより、安い買い物という見方もできます。
これから、税理士をお探しの場合
こうした視点で、自分の年商や時間単価、税理士の費用を比較されても
おもしろいと思います。