個人事業者の場合
赤字なら住民税は
かかりませんが
合同会社の場合
赤字でも住民税がかかります。
目次
・合同会社格安設立と均等割
・新設法人の均等割の計算
・均等割の申告と納税
法人住民税とは
会社が地方自治体に
事務所または事業所
寮・保養所などを
有する場合に
地方自治体よって
会社に課税される税金です。
法人住民税は、国税である法人税に
応じて負担する法人税割と
資本金等の額、市内の従業者数
及び事務所などを有していた
月数によって算定する
均等割で構成されます。
このうち、会社が赤字だと
法人税割は課税されませんが
均等割は課税されます。
均等割は資本金等1000万円以下
従業員50人以下の場合
道府県民税で2万円
市町村民税で5万円
が一般的です。
東京都の特別区のみに
事務所等を有し
資本金等1000万円以下
従業員50人以下の場合
道府県と特別区分を
あわせて7万円となります。
合同会社を格安で
設立する際
設立日から決算日まで
短ければ短いほど
均等割は低くなります。
しかし
設立日から決算日まで
短いと
次の決算が
通常の場合より
早く来てしまい
その分
税理士事務所への
決算報酬などを
通常より多めに
支払うことに
なりかねません。
均等割は所得ではなく
資本金や従業者数といった
規模に課税されるものです。
そのため
均等割の支払いを少なく
したいのであれば
均等割の最低ラインである
資本金は1000万円以下
従業者数は50人以下と
するのが一般的です。
合同会社の設立で
均等割を抑える場合は
決算日までの期間を
短くするより
資本金や従業者数を
どの程度の規模にするかを
検討したほうがいいでしょう。
新設法人の均等割の計算は
事務所等を有していた
期間が1年に満たない場合
年額×事務所等を有していた月数
÷12の算式により求めます。
算出した税額に
100円未満の端数があるときは
端数金額を切り捨てます。
月数の算定は
暦にしたがって
計算し、一月に満たない
端数が生じたときは
切り捨てます。
ただし、その期間
全部が一月に満たないときは
一月とします。
設立が令和1年10月25日
決算日12月31日
資本金等の額300万円
従業者数3人の場合
東京都の特別区のみに
事務所等があれば
70,000円×2ヵ月
÷12=11,666円
100円未満切捨て
申告額は11,600円
となります。
法人住民税の均等割の
申告期限も納期限も
法人税や消費税と同じく
事業年度終了の日から
2月以内です。
法人住民税は
個人住民税と異なり
市役所が計算してくれません。
法人住民税の計算は
会社側で行い
会社側で申告と納税を
済ませます。
法人住民税の納税ですが
従来は
法人住民税の申告の際に
地方自治体から
紙で申告書と納付書を
送るのが一般的でしたが
埼玉県では
令和2年10月に
発送する予定申告から
エルタックスで電子申請を
行っている法人に対し
納付書・申告書等様式の事前送付
を廃止することとなり
今後は、各自治体の
HPから納付書を
ダウンロードするなどして
納付書を作成し
納税するのが
主流になりつつあります。
こうした均等割の計算の
手間もあるため
個人事業主時代は
税理士をつけなかった方も
合同会社の設立を機に
税理士をつけるのが
一般的です。