一人合同会社の役員報酬の
変更を7つのポイントに
分けてわかりやすく解説。
一人合同会社の
役員報酬の変更は
節税にもなりますが
しかるべき
手続きが必要です。
一人合同会社でも
役員報酬の変更の際は
同意書の作成は
しておいたほうがいいでしょう。
目次
・一人合同会社の役員報酬の変更
①タイミング
・一人合同会社の役員報酬の変更
②理由
・一人合同会社の役員報酬の変更
③同意書の記載例
・一人合同会社の役員報酬の変更
④金額の適正さ
・一人合同会社の役員報酬の変更
⑤賞与は払えない
・一人合同会社の役員報酬の変更
⑥決算期の変更
・一人合同会社の役員報酬の変更
⑦変更するのにお金はかかる?
合同会社の役員報酬の
取り扱いは
株式会社と変わりません。
合同会社の設立当初の
役員報酬をもとに
2期目から
役員報酬の変更が
可能となります。
役員報酬は
原則、毎月定額で
変更は1年に1回です。
事業年度の開始から
3か月以内に
役員報酬の
変更ができます。
合同会社の役員報酬の
変更の理由として
会社に利益が
出たのかどうか
がポイントです。
会社に利益が出れば
役員報酬を変更し
会社の損金を増やすことで
法人税の節税ができます。
会社に利益が出なければ
役員報酬を変更し
会社の損金を減らすことで
会社にお金を残せます。
一人合同会社の場合
事務負担も少ないことから
事業年度の終了前に
おおよそ
会社に利益が出るか
どうかがわかります。
その場合
事業年度の終了を待たず
来季の役員報酬の
変更について
税理士と相談するのも
いいでしょう。
一人合同会社の場合
役員報酬の変更の際の
同意書の記載例です。
ちなみに
こうした役員報酬の
変更の際の同意書は
税務署に提出するものでは
ありません。
ただし
役員報酬の変更の場合
こうした書類を
会社が保管しておくことで
税務調査があった際に
適正に役員報酬の変更を
した旨を伝える際の
資料として活用できます。
同意書
令和〇〇年〇〇月〇〇日 当社本店において
下記のことについて総社員の同意があった。
社員総数:1名 出席社員数:1名
記
1 業務執行社員〇〇〇〇の報酬を、令和〇〇年〇〇月〇〇日
より、次のとおりとする。
報酬金額 月額 〇〇万円
以上
上記について、総社員の同意があったことを証するため
この同意書を作成し、次のとおり記名押印する。
令和〇〇年〇〇月〇〇日
〇〇合同会社
社員 〇〇〇〇印
一人合同会社の
役員報酬の変更の際
役員報酬を増額すると
役員報酬にかかる
所得税、個人住民税
社会保険料の負担が
重くなります。
役員報酬を変更し
増額するとよくあるのが
会社にお金が
足りなくなった際
役員から会社にお金を
貸し付けることです。
この場合
のちのち
会社が役員にお金を
返済する際は
借入金の返済となり
経費になりません。
かといって
役員報酬を
減額すると
法人税の負担が
重くなることがあります。
その際に
過年度の繰越欠損金と
相殺できれば
法人税の負担も
軽減されます。
役員報酬を
変更する際は
税理士とその
適正さについて
相談するといいでしょう。
合同会社が
役員へ賞与を払うと
原則的には
全額が損金不算入です。
役員報酬の変更は
毎月の定額の役員報酬に
加えて
役員への賞与を
加算すると考えるのは
利益調整となり
危険です。
もっとも
事前確定届出給与は
一般的には
役員に対するボーナスと
とらえられているようです。
新設法人の場合
事前確定届出給与に関する届出
を設立以後2月を
経過する日までに
提出することと
書かれていますが
この制度の利用は
慎重になったほうが
いいかもしれません。
ある税務署OBに
聞いたところ
この制度は
ともすると
利益調整になりがちで
支払いの際に
1円、1日でもずれると
経費にならないなど
財務官僚が要件を
厳しく設定したそうです。
事業年度の終了を
またず
想定外の利益が
出そうな場合
決算期を変更し
短縮することで
新たな事業年度の
役員報酬に変更し
役員報酬を
損金に計上できます。
もっとも
役員報酬の変更のため
決算期まで
変える会社は
税理士事務所に
10年以上勤めていても
見たことがありません。
また
役員報酬の変更のため
決算期まで変えたとしても
次の決算までの
期間が短くなるため
通常の場合より
税理士事務所に
決算料を多めに
支払うことになるなど
いいことばかりでは
ありません。
役員報酬の変更の場合
登記をするわけでは
ないので
登録免許税などの
お金は特に
かかりません。