所得税の確定申告が複雑すぎるとすれば、理由は
・毎年の税制改正・10種類の所得区分・16種類の所得控除
の3つに対応しなければ、ならない点にあります。
目次
所得税の確定申告が複雑すぎる理由①毎年の税制改正
所得税の確定申告が複雑すぎる理由②10種類の所得区分
所得税の確定申告が複雑すぎる理由③16種類の所得控除
所得税の確定申告が複雑すぎる理由:まとめ
所得税の確定申告が複雑すぎる理由のひとつに、毎年の税制改正があります。
直近3年間の税制改正の一部だけでも、以下のようになります。
・令和5年10月~インボイス制度のスタート(所得税の確定申告で、消費税の確定申告もする人が関係します。)
・令和6年 所得税、個人住民税の定額減税
・令和7年 所得税の基礎控除の拡充、給与所得控除の引き上げ
これら以外にも、住宅ローン減税の控除区分などは、毎年のように変更があります。
税制改正があれば、そのつど、確定申告書の記載区分なども変わってくるため
毎年、自分で、所得税の確定申告をする方は、複雑に感じることでしょう。
所得税の確定申告が複雑すぎる理由のひとつに、10種類の所得区分もあります。
10種類の所得区分とは、以下の所得です。
①利子所得、②配当所得、③不動産所得、④事業所得、⑤給与所得、⑥退職所得
⑦山林所得、⑧譲渡所得、⑨一時所得、⑩雑所得
所得税の確定申告は、法人税のように別表が何枚もあるわけではありませんが
法人税の申告書にはない、こうした細かな所得区分がある点は、複雑と言えます。
もっとも、多くの人は
①年金受給者:給与所得と年金が含まれる雑所得の組み合わせ ②個人事業主:事業所得のみ
③マイホームを売ったサラリーマン:給与所得と譲渡所得
などに分類される傾向がありますが
暗号資産(ビットコインなど)の確定申告をしている方は、雑所得から
今後は、令和8年の税制改正により、譲渡所得になる可能性があります。
所得区分の10個の分類は、ずっと変わらないわけではなく
一部は、所得区分に変更があることもあり、複雑と言えます。
所得税の確定申告が複雑すぎる理由のひとつに、16種類の所得控除もあります。
16種類の所得控除とは、以下の所得控除です。
①雑損控除、②医療費控除、③寄付金控除、④社会保険料控除、⑤小規模企業共済等掛期控除
⑥生命保険料控除、⑦地震保険料控除、⑧寡婦控除、⑨ひとり親控除、⑩勤労学生控除
⑪障害者控除、⑫配偶者控除、⑬配偶者特別控除、⑭扶養控除、⑮特定親族特別控除、⑯基礎控除
これらの所得控除は、数が多いうえ、基礎控除は、税制改正により、所得の額に応じて、使い分けることになりました。
また、法人税の確定申告で、医療費控除のレシートを経費にする方もいますが
これは、認められません。所得控除のうち、お金の支払がある医療費控除や生命保険料控除、社会保険料控除などは
会社を経営して、法人税の確定申告をしている方の場合、会社の経費とも区分しなければ、ならないため
いっそう、複雑です。
所得税の確定申告は
・物価上昇や、デジタル化、防衛力強化などの社会情勢の変化
・所得区分や、所得控除、超過累進税率などによる課税の公平性
といったものを反映するため、複雑にならざるをえません。
こうした所得税の確定申告が複雑に感じられる場合
税理士に確定申告を依頼するのを検討していいでしょう。