2026-04-17
理論的には資本金1円の合同会社の設立は可能ですが・・・
ときどき「資本金1円で合同会社、つくれますか?」
といったようなご質問をいただきます。
合同会社を設立するのに
お金をかけたくないと考えている人は
たくさんいるのではないでしょうか?
平成18年(2006年)5月に施行された会社法によって
最低資本金制度が廃止されたため
資本金1円でも合同会社の設立は可能です。
しかし、司法書士や行政書士に設立を依頼する場合
設立にかかる手数料がかかるなど
資本金を1円にしたところで
設立費用はそれなりにかかることは変わりません。
合同会社の資本金1円設立が現実的ではない5つの理由
ここから合同会社の資本金1円設立が現実的ではない
5つの理由を簡潔に述べてゆきます。
合同会社の資本金1円設立が現実的ではない理由①許認可
建設業などは資本金1円で合同会社を設立しても意味がないでしょう。
一般建設業の資本金(自己資金)要件は500万円です。
許認可のなかでも資本金(自己資金)要件の低いものでも
地域限定旅行業が100万円となっています。
合同会社の資本金1円設立が現実的ではない理由②融資
資本金1円の合同会社では
日本政策金融公庫の創業融資も
埼玉県の中小企業制度融資も
自己資金要件にひっかかり
使えないと考えてよいと思います。
合同会社の資本金1円設立が現実的ではない理由③運転資金・設備資金
合同会社設立時には
運転資金として人件費や家賃、広告費など
設備資金として店舗の改装費や車両、機械など
の支出がたくさん出ます。
これらの支出にあてるのが資本金です。
それが1ではまずいです。
合同会社の資本金1円設立が現実的ではない理由④信用力
世の中には資本金が100万円未満だと
「小さいな」と感じる人もいます。
資本金は決算書にのります。
決算書を見せたときに、合同会社の資本金が1円で
「小さいな」と思われると
信用力に傷がつきます。
合同会社の資本金1円設立が現実的ではない理由⑤平均
総務省の平成26年経済センサス基礎調査によると
資本金階級が300万円未満は6.2%
300万円以上500万円未満は34.6%
500万円以上1000万円未満は12.9%
1000万円以上3000万円未満は33.0%
と300万円以上3000万円未満に8割が集中しています。
合同会社の資本金1円だと明らかに平均からずれると考えられます。
では、1円でないとしたら合同会社の資本金はいくらに?
合同会社をお金をかけずに設立するとしたら
設立段階で販売先や仕入先、外注先などが決定しており
設立と同時に事業が軌道に乗るくらいでないと
厳しいのではないでしょうか?
あくまで個々の事情によりますが
設立段階で販売先が確保されていないと
支出だけがかさんでゆくことから
資本金は運転資金の数か月分くらいは
あったほうがいいのかもしれません。